南箕輪村の人口増の理由について、考察しています。
第8回のテーマは「産業構造」です。
1976年に中央自動車道の伊那インターチェンジが完成したことを一つの契機として、南箕輪村は電子関係や精密機器関係、そしてIT関連企業の誘致に成功した結果、現在南箕輪村には、製造業を中心に、工場が多数存在し、工業団地にも大きな企業が入るようになりました。
これは、南箕輪村だけでなく、上伊那全体に言える事象でもあります。
第二次産業が盛ん
さて、企業誘致に成功した結果、若年層の特に理系の学生向きの就労の場が十分に確保されるようになりました。
<産業別就業人口の推移>
・1965年 第1次 1,990、第2次 732、第3次 754
・1970年 第1次 1,675、第2次 1,254、第3次 938
・1975年 第1次 1,064、第2次 1,486、第3次 1,329
・1980年 第1次 897、第2次 2,023、第3次 1,656
・1985年 第1次 826、第2次 2,447、第3次 1,964
・1990年 第1次 698、第2次 2,700、第3次 2,225
・1995年 第1次 716、第2次 3,130、第3次 2,974
・2000年 第1次 583、第2次 3,560、第3次 3,327
・2005年 第1次 645、第2次 3,085、第3次 3,582
・2010年 第1次 545、第2次 2,882、第3次 3,841
・2015年 第1次 509、第2次 2,863、第3次 4,093
産業別就業人口においても、第3次産業が増えていますが、第2次産業も大きなウエイトを占めています。
サービス関連企業は多くない
村内には商店街がありませんし、食堂やレストランの数も限られています。
しかしながら、人口は増え続けているため、サービス業はさらに成長する可能性を秘めているエリアでもあります。
ただ、となりの伊那市が人口と比較して飲食店等が多いなど、サービス業が充実しているエリアであるため、村に店が増えることに関してはネガティブなポイントです。
私は、南箕輪村はベッドタウンであり、暮らしやすさを追求するべきであると考えているので、どちらかというとポジティブに捉えています。
農業にも明るい兆し
農業は減退傾向にありましたが、経営耕地面積は2015年には減少に歯止めがかかりました。
1995年 77,676
南箕輪村の経営耕地面積の推移
2000年 72,829
2005年 65,783
2010年 46,427
2015年 48,451
最近は村の特別栽培米のコシヒカリが「風の村米だより」として現地呼称管理制度の認定を受け、ふるさと納税ではすぐに在庫がなくなるほど人気を博すなど、ポジティブなニュースが農業関係でも増えてきました。
金芽米の販売も徐々にですが、始まっています。
蕎麦にも注目です。
元々、信州蕎麦は有名ですが、南箕輪村で収穫された蕎麦粉を活用したガレットが、村の名産となりつつあります。
例えば、大芝高原にある信州ガレットカフェでは神楽坂のガレットの名店ル・ブルターニュと提携が実現しました。
食べていただければ納得だと思いますが、ここのガレットは、上伊那の中で上位にくる味であること間違いなしです。
2018年10月30日 文責 藤城
2021年1月15日 追記 藤城
人口増の考察一覧
コメント
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