南箕輪村の人口増の理由について、考察していきます。
第3回のテーマは「保育料の引き下げ」です。
日本一の子育ての村を目指す村長が2005年に誕生
南箕輪村の村長である唐木一直氏は、2005年(平成17年)4月16日に就任し現在4期目で、2021年4月に引退を表明しています。
さて、村WEBにある村長あいさつでは、日本一の子どもがのびやかに育つ村をめざしているというメッセージを発信しています。
保育料の引き下げの推移
さて、村では唐木村長の大号令のもと、平成17年度から保育料の引き下げが毎年のように行われました。
都会では先行していくつかの自治体が子育て支援施策を推進していましたが、南箕輪村は、上伊那の周辺の自治体が子育て支援に見向きもしなかった時代に、先進的に子育て支援を始めました。
先進的に取り組んだため、現在においても南箕輪村が子育てに手厚い村という口コミが広がっています。
引き下げ額と頻度がすごい。25%も保育料を下げた!
実際の引き下げの推移をみていきましょう。
・平成17年度 5.0% 引き下げ
・平成18年度 3.8% 引き下げ
・平成19年度 4.2% 引き下げ
・平成20年度 3.5% 引き下げ
・平成24年度 2.0% 引き下げ
・平成27年度 8.4% 引き下げ
・平成30年度 1.8% 引き下げ
調べてみると引き下げは、14年間の間に7回も実施されており、その額は引き下げ前の金額を10,000円と仮定した場合、
- 平成17年度 10,000円
- 平成30年度 7,447円
となり、就任から現在まで、25%以上も引き下げている計算になります。
実際の保育料(3人)はどのくらい?
「実際いくら位なの?」ってのが気になるところかと思います。
保育料は世帯収入で変わってきますが、例えば私たちの家庭では、子ども3人で、合計42,900円(月額)でした。
※幼児教育無償化前の計算です。(追記:2020年2月14日)
保育料の計算
子ども | 学年 | 保育料 | 実際の金額 | 備考 |
長女 | 年長 | 20,400 | 20,400 | |
次女 | 年中 | 20,400 | 10,200 | 第2子半額 |
長男 | 未満児 | 27,200 | 0 | 第3子無料 |
合計 | 3人 | 30,600 |
特例(2人目半額、3人目以降無料)
2人以上保育園に通っている場合は
・2人目が半額
・3人目以降が無料
になる特例があり、私たちの家族はやったね!バッチリ入っていたため、保育料がかなり低額で済みました。
長男だけ保育料が高いのは未満児(年少より小さい子)は手がかかるため、先生の配置される数が多いからです。
保育料だけだと30,600円ですが、そこに長時間保育料が加算されます。
長時間保育料の計算
子ども | 学年 | 長時間保育料(朝) | 長時間保育料(夕方) |
長女 | 年長 | 1,250 | 2,850 |
次女 | 年中 | 1,250 | 2,850 |
長男 | 未満児 | 1,250 | 2,850 |
合計 | 3人 | 3,750 | 8,550 |
長時間保育料=(3,750円:朝1,250円×3人)+(8,550円:夕2,850円×3人)=12,300円
残念ながら長時間保育料は半額や無料措置はありません。
通常保育料が30,600円、長時間保育料が12,300円なので
合計42,900円となっています。
長時間保育の種類
長時間区分 | 開始時間 | 終了時間 | 保育料 |
朝 | 7時30分 | 8時30分 | 1,250 |
夕方1 | 16時30分 | 18時 | 2,850 |
夕方2 | 16時30分 | 19時 | 4,750 |
長時間も朝、夕方1、夕方2の3種類があり、保育料や時間は上記の通りです。
実際の保育料(2人)
さらに来年を考えてみると、長女が小学生になるので、保育園に通うのは3人から2人に減って、合計32,800円(月額)となります。
保育料の計算
子ども | 学年 | 保育料 | 実際の金額 | 備考 |
次女 | 年長 | 20,400 | 20,400 | |
長男 | 年少 | 20,400 | 4,200 | 第2子半額 第3子6,000円減額 |
合計 | 2人 | 24,600 |
第3子以降は申請により最大6,000円減額されます。
長時間保育料の計算
子ども | 学年 | 長時間保育料(朝) | 長時間保育料(夕方) |
次女 | 年中 | 1,250 | 2,850 |
長男 | 未満児 | 1,250 | 2,850 |
合計 | 2人 | 2,500 | 5,700 |
保育料は世帯収入によって変わる
保育料は世帯収入によって変わるとお断りを入れていましたが、
詳しい金額はこちらの表か、下の表でも確認することができますよ。
短時間?標準時間??
村に限りませんがこの辺の地域は、保育標準時間(11時間)ではなく、保育短時間(8時間)が通常時間のように捉えらています。
なので、共働きですと保育短時間(8時間)+朝夕の長時間登録をまずは検討して、無理なら最長の保育標準時間(11時間)登録をすると言う流れになります。
「保育短時間の長時間登録」という、日本語的には謎に満ちていますが、田舎ですので残業が少なく、親が早くお迎えにいけるという、平和の象徴みたいなネジレを生んでいます。
終業時間が一緒でも、通勤時間が少ないことも寄与しているのでしょう。
また、これは、都会では考えられませんが、田舎では共働きでなくても、保育園に入っているケース(専業主婦&主夫)が多いことも要因です。
遅い時間に子どもを預けて早い時間に迎えに行くことができるのは本来とっても喜ばしいことですが、8時30分〜16時30分が通常のように捉えられているので、16時00分から16時30分まで保育園の手伝いに行かなくてはならないなど、共働き家族には厳しいものがあります。
基準をもう少し、働いている人に変えていく必要があると感じています。
待機児童
あともちろん待機児童はゼロとなっていますよ。
2018年10月26日 文責 藤城
2020年3月27日 追記 藤城
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