三遠南信自動車道の全面開通はいつなのか?

長野県南部と静岡県浜松市、愛知県をつなぐ三遠南信自動車の全面開通はいつになるのでしょうか。

三遠南信自動車道とは

三遠南信とは、愛知県東三河地方、静岡県遠州地方、長野県南信州地方を総合して呼んでいるエリアで、そこを縦断する道路が三遠南信自動車道です。

総延長は飯田市から浜松市まで約100kmを予定しており、令和7年6月現在で約59kmが開通しており、約41kmが事業中や調査中の区間となっています。

早期完成を目指し、三遠南信道路建設促進期成同盟会が組織され、要望活動を行なっており、私も参加しています。

開通状況(令和7年)

青色は開通区間、黄色は現道改良区間、赤色は事業中区間となっています。

飯喬道路

飯田山本IC(中央自動車道)から喬木ICまでの通称「飯喬道路(22.1km)」については、飯田山本ICから飯田上久堅・喬木富田ICまでの約14.6kmが開通しており、飯田上久堅・喬木富田ICから喬木ICまでは事業中区間となっています。

飯田上久堅・喬木富田ICから喬木ICまでは、橋梁9橋、トンネル11本の設置工事が必要で、その中で完成した橋梁やトンネルはそれぞれ1つのみとなっており、開通まではまだまだ時間が掛かる見込みであります。

小川路峠道路

喬木ICから程野ICまでの通称「小川路峠道路(6.0km)」については、喬木ICから4.8kmは開通しており、残りの程野ICまでは事業中区間となっています。

程野ICから小嵐ICまでは現道改良区間となっており、長野県による国道152号の整備が21.1kmにわたって進められています。

青崩峠道路

小嵐ICから水窪北ICまでの青崩峠道路(5.9km)は事業中区間となっておりますが、令和7年3月に貫通を祝って工事完成式が開催されたところです。

水窪北ICから水窪ICまでは現道改良区間となっており、浜松市による国道152号の整備が7.3kmにわたって進められています。

水窪佐久間道路

水窪ICから佐久間ICまでの通称「水窪佐久間道路(14.0km)」については、事業中区間となっています。

用地買収は60%程度進んでいるとのことです。

佐久間道路・三遠道路

佐久間ICから浜松いなさJCTまでの佐久間道路・三遠道路(27.9km)については、佐久間ICから佐久間川合ICまでが事業中区間、佐久間川合から東栄ICまでの6.9kmは開通しており、東栄ICから鳳来峡ICまでの7.1kmは令和7年度中に開通予定、鳳来峡ICから浜松いなさJCTまでの13.9kmは開通しています。

整備効果

距離の短縮

浜松市から飯田市までの距離が約196kmから約150kmと約46km短縮されます。

交流や連携の強化

観光交流や産業連携の強化が見込まれています。

いつ全面開通となるのか?

さて、全面開通はいつになるのでしょうか。

100kmのうち59kmは開通していますが、41kmはまだ事業中であります。飯喬道路は橋梁やトンネルの工事が複数控えており、また水窪佐久間道路は測量、用地買収、地質調査、環境調査、水文調査、道路詳細設計、トンネル詳細設計など、まだまだこれから始まる状況です。

そのため、三遠南信自動道の全面開通までは、10年以上の歳月が少なくとも必要であると推測されます。

国土交通省の発表

国土交通省は次のとおり明言しています。

完全開通は未定で具体的な年の目標は公表していません。