「地域を守る力」鳥獣被害対策実施隊の新たな一歩

2026年4月8日、南箕輪村において「鳥獣被害対策実施隊」の任命式を執り行い、8月19日には実施隊員が集まって会議を実施いたしました。

任命式では、日頃より地域の安全を支えていただいている隊員の皆様に、改めて感謝申し上げ、新たに加わられた皆様を心より歓迎いたしました。

会議で情報交換

8月19日には、鳥獣被害対策実施隊のみなさんと会議を行いました。

近年、東北地方を中心にクマによる人身被害が相次ぐなど、鳥獣被害への対応が大きな課題となっています。こうした状況を踏まえ、改めて実施隊の体制強化や、危険を伴うクマ対応の処遇改善などについて協議しました。

具体的には、実施隊員の任命にあたり、有害鳥獣駆除従事者講習会への参加を義務付けることについて意見交換を行いました。実際に銃器を扱い、住民の安全にも直結する活動であることから、改めて基本的な知識や安全管理を確認する機会を設けるものです。

また、今回新たにクマ対応に関する手当を設けました。これまでは、クマが出没し、檻の設置や現場対応をお願いした場合でも、基本的には1時間当たり1,000円を支給する仕組みとなっていました。しかし、実際には仕事の途中で急きょ出動していただくことも多く、さらにクマへの対応は危険を伴うことから、現在の負担や活動内容に見合ったものとは言い難い状況でした。

そこで、クマ対応については通常の有害鳥獣対応とは分けて考え、実施隊員のみなさんの負担と危険性に見合った手当を新たに設けることとしました。

頂戴したミッション

また会議の中では様々な対応すべきミッション案をいただきました。

ミッション1:緊急銃猟の現場をつくる、マニュアルをつくる、緊急でやるべき 

ミッション2:緊急銃猟の訓練の移動費用が自費対応ではなく、村負担にできないのか

ミッション3:口座の開設について検討できないか

ミッション4:講習会そのもののあり方を整える必要があるのでは

鳥獣被害対策実施隊の優遇措置

実施隊として村の鳥獣被害対策にご協力いただく方には主に3つの優遇措置が図られています。

  • 技能講習の免除
  • 狩猟税の軽減
  • 公務災害の適用

これは、活動方針の共有に加え、現場での課題や対応事例の蓄積・共有を図り、より実効性の高い体制づくりを進めたいからです。

鳥獣被害は年ごとに様相が変わるため、経験の共有が何より重要であり、この積み重ねが地域全体の対応力を高めていくものと考えています。

猟友会との連携

鳥獣被害対策実施隊の多くの皆さんが猟友会に所属しており、本村の対策において、猟友会の皆様の存在は欠かせません。

高度な知識と技術に支えられた活動により、被害の抑制だけでなく、安全確保の面でも大きな役割を果たしていただいています。

今後も、実施隊と猟友会との連携を一層強化し、迅速かつ的確な対応体制を築いていきます。

クマの状況

近年、クマの出没は全国的な課題となっています。

本村においても例外ではなく、出没情報や注意喚起を行っているほか、クマの通り道に24時間監視のライブカメラを設置し、クマが写った際には檻を迅速に設置するなど対応をしています。

クマは本来、人里を避ける生き物ですが、環境の変化や餌の状況により、人の生活圏に近づくケースが増えています。

村の鳥獣被害額

鳥獣被害については、被害額をどう扱うかは慎重さも求められますが、現実を共有するうえで重要な指標でもあります。

他自治体との比較

調査年が平成23年から令和6年と多少隔たりがありますが、計画を公表している上伊那の5市町村、そして耕地面積が大体同じくらいの池田町と高森町、参考として、一番耕地面積が広い長野市を例にとって調べてみました。

 耕地面積(ha)被害面積(ha)被害金額(万円)被害金額/耕地面積
南箕輪村84627990.12
池田町86351500.17
中川村756783580.47
駒ヶ根市1860159170.49
宮田村492202440.50
長野市816061346040.56
伊那市51703630970.60
高森町9364217001.82

南箕輪村が恵まれていることがわかります。

おわりに

今回の任命式を一つの節目として、南箕輪村の鳥獣被害対策は新たな一歩を踏み出しました。

「地域を守る」という共通の思いのもと、関係者の皆様と力を合わせながら、安心して暮らせる村づくりを進めていきます。