子持ちのおっさんでも地域おこし協力隊はできるのか。
その1は「雇用関係のあり・なし」です。
さて、南箕輪村は人口が増えているとは言え予算にゆとりがありません。
協力隊の予算は国が440万円以内であれば負担してくれるので、それを活用した形で移住定住事業は始まりました。
その最初の担当が子持ちのおっさんである「私」となります。
私が地域おこし協力隊になった2017年時点で全国の隊員は4,830人を数えます。
男女比
・男性61.5%
・女性38.4%年齢構成
・10代:0.8%
・20代:33.3%
・30代:38.3%
・40代:19.5%
・50代:6.3%
・60代:1.8%
となっていて、私は男性で37歳で村に移住したため、データによれば意外なことに最も典型的な協力隊員です。
ただ、私のように子どもがいる協力隊員は珍しく、しかもそれが3人ともなると、まぁ今まで他に出会ったことはありません。
なので、「子持ちのおっさんでも地域おこし協力隊はできるのか」をこれから協力隊を考えている子持ちのおっさんに向けて語っていきます。
第1回のテーマは「雇用関係のあり・なし」
結論からノベルと、全国各地の協力隊ブログやその批評を見ていると「雇用関係がない」ことがオススメされています。
自由に兼業ができ、役場(役所)に席がない=縛られないことが主な理由であると考えます。
縛られて自由な時間が少なくなるのは、成果を出す意味でも4年目以降の活動を見据えてもかなりのマイナスですので、その理由は頷けます。
でも、南箕輪村は雇用関係があります!!(笑)
とは言え、第3セクターに派遣となっている協力隊4名は席があるような〜ないような〜感じなので、そんなに縛られている感じではありません。
兼業も許可制ですがOKです。但し、役場に席がある協力隊が1人います。
そうです、奥さま。私ですわよ。
役場に席がある私の勤務時間は8時30分から17時00分です。
正規の職員さんは8時30分から17時15分なのでほぼ勤務時間は一緒です。
席に座っているので、新しいアイディアなんかはもちろん浮かんできません。
そのフラストレーションからか、アイディアは東京出張や休みの日のドライブ中に思いつくことが多いです。
でも、思いついたアイディアの実現に向けては、結果論ですが雇用関係があって良かったなと思っています。
私が協力隊1年目となった年は、体育館や屋内運動場のリニューアル、子ども館の建設など、新規工事が重なった結果、そちらへの応援で職員が減ってしまって、席があるだけでなく、さらに課業務の一部を手伝うことになりました。
(具体的には「まっくん」です・・・笑)
役場業務として、まっくんのラインスタンプを公募で募って創ったり、管理が怪しかったデザインデータを整理し配布したりすることで、オフィシャルな業務を通じて、役場の他部署の人と仲良くなったり、お知り合いになったりすることが出来ました。
これらで培われた人間関係と信頼が活かされて
例えば、教育委員会の職員さんの配慮で
・屋内運動場にフラッグフットボールのラインを引いてもらえたり
・地域総合型スポーツクラブでスクールを持たせてもらったり
・所属課の配慮で県の補助金が採択されたり
・補助金を活用したイベントを産業課の皆さんに手伝っていただくことが出来ました。
エモーショナルな動きが出来ないおっさんにとって、みんなの力を借りられたのは非常にありがたいことです。
仕事は基本ギブ&テイクですので、協力隊の仕事をタダで手伝ってもらえると考えないほうが無難です。当たり前ですが。
あと行政の職員がなんでも出来る的な幻想を持っている協力隊の方が結構います。
彼らも単なる人間で、自分の業務も持っているので、過度な期待を寄せるのはやめたほうがいいです。
あとは17時00分には基本的には解放されるので、毎日子どもたちと一緒に夕御飯を食べれます。
これは東京にいた時には考えられないメリットです。
ですので、体力・気力・精神力が無限にある自立した若者であれば「雇用関係なし」を、皆の力を借りないとなかなか難しい年齢になってきたおっさんは「雇用関係あり」の選択もありなのでは?と思います。
雇用関係の面での結論は子持ちのおっさんでもなんとか協力隊はできる、です。
さて、次回はお給料の面から語っていきたいと思います。
2018年11月7日 文責 藤城
- <修正>子持ちのおっさんでも地域おこし協力隊はできるのか。その2「お給料」
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コメント
[…] 個人的には伊那市や辰野町のやり方の方が、現代にあった雇用形態になっています。 その1で話題にあげた「雇用関係のあり・なし」で、雇用関係がない方がオススメされているのは理由の一つです。 […]