上伊那広域連合は、伊那市・駒ヶ根市・辰野町・箕輪町・飯島町・南箕輪村・中川村・宮田村の8市町村により、地域全体の課題に効率的かつ前向きに挑む行政組織です。
消防、ごみ処理、医療・介護認定、道路整備、情報基盤など、住民生活の基盤領域を面で支えています。
第6次広域計画(令和7年度~11年度)では、従来の17業務を再編し、以下の15のミッションを掲げています。
ここでは15のミッションについて、8自治体の負担の考え方(均等割/人口割/作業割/利用割/個別負担)や負担率等も加えて紹介していきます。
1. 広域行政の推進
リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の整備を見据え、市町村間の連携・調整による地域づくりを進めます。
議会費、総務費、企画振興費、予備費の合計は156,362,000円となっており、この額を8自治体で均等割16%、人口割84%で計算して、負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は15,214,000円
2. ふるさと市町村圏基金事業の実施
基金運用の利益を活用し、観光振興や移住定住支援、地域の魅力アップを図ります。
ふるさと市町村圏基金とは、市町村と県助成により1,000,000,000円の市町村圏基金を運用し、運用益を活用する事業です。
3. 広域的な観光振興
観光資源の共有化、広域観光ルートの整備、DMOを通じた国内外への情報発信を強化します。
4. 業務システム共同利用の電算機管理
自治体業務の効率化を図るため、共同利用のシステムを安定的かつ安全に運用します。
情報センター費は840,201,000円となっており、この額を8自治体で個別負担経費(303,413,000円)を引いた額を均等割5%、人口割95%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は80,051,000円
5. 養護老人ホーム入所判定委員会の設置・運営
入所が必要かどうかを判断する委員会を設置し、公平で適切な入所を支援します。
養護老人ホーム入所判定費は72,000円となっており、この額を8自治体で均等割50%、作業割50%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は9,000円(件数は1件)
6. 障害支援区分認定審査会の設置・運営
障害支援区分を認定するための審査会を設置・運営し、必要なサービス提供につなげます。
障がい者福祉事業費は6,125,000円となっており、この額を8自治体で均等割16%、作業割84%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は451,000円(件数は29件)
7. 介護認定審査会の設置・運営
介護サービスの必要度を判定する介護認定審査会を設置・運営します。
介護保険事業費は38,838,000円となっており、この額を8自治体で均等割16%、作業割84%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は2,779,000円(件数は441件)
また、5〜7の事業実施に関わる保健福祉総務費は19,915,000円となっており、この額を8自治体で均等割16%、人口割84%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は1,937,000円
8. 広域的な医療体制の整備調整
医療機関や救急体制を広域で連携し、医療従事者の確保や救急体制の充実を図ります。
休日診療当番医事業費と地域医療再生事業費の合計は9,520,000円となっており、この額を8自治体で休日診療当番医は人口割100%、地域医療再生事業費は均等割16%、人口割84%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は897,000円
9. 循環型社会形成の推進
ごみ減量やリサイクル促進、資源循環の取組を市町村と連携して進めます。
ごみ処理広域化一般事務費の合計は19,118,000円となっており、この額を8自治体で均等割16%、人口割84%で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は1,864,000円
10. ごみ処理施設および最終処分場の設置・管理・運営
安全かつ安定的なごみ処理体制を維持するため、計画的な施設整備と運営を行います。
クリーンセンター八乙女整備事業費とごみ処理施設管理運営費の合計は559,085,000円となっており、この額を8自治体で利用割2/3、人口割1/3で計算して負担しています。
・南箕輪村は令和6年度は49,261,000円(利用量は2,025t)
11. 広域処理が決定された公共土木事業の実施
市町村と協議のうえ、広域的に進める公共土木事業を効率的に実施します。
関係市町村が行う公共土木事業に関わる設計、積算及び施工管理に関する事務のうち、広域連合が処理するもので、収入規模は95,073,090円ほどです。
8自治体の負担金55,834,000円に加え、諸収入の31,294,918円は各市町村からの道路橋定期点検業務委託(一括発注)になっており、負担金に性質的には似ています。
南箕輪村は令和6年度は1,776,000円(負担金)5,285,500円(委託)となっています。
12. 幹線道路網の広域構想・計画・実施の調整
幹線道路網の構想策定や事業調整を通じて、移動の利便性向上と地域の発展を目指します。
13. 消防に関する業務(消防団および水利施設を除く)
通信指令・救急業務・大規模災害対応など、広域消防体制を整備・強化します。
消防に関しては特別会計となっており、別の記事でまとめてありますので、下記よりご確認ください。
https://minamiminowa.org/?p=810
14. 調査研究
地域情報化、保健医療福祉、環境保全、廃棄物処理など、広域課題の解決に向けた調査研究を行います。
15. 広域計画の期間および改定
広域計画の期間設定と定期的な見直しを行い、社会情勢の変化に柔軟に対応します。
1〜15全体(2ふるさと市町村圏基金、11土木、13消防は除く)では、2,225,836,000円となっています。
南箕輪村の令和6年度の一般会計の負担金の合計は、公債費(50,745,000円)を加えて、203,208,000円(ふるさと基金や消防、土木は特別会計のため含まず)
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜ広域でやるのですか?
A. 人口減少下でも質の高い公共サービスを維持するため、規模の経済・専門人材の確保・設備投資の平準化を図る必要があるからです。
Q2. 南箕輪村で特に負担が大きいのは?
A. 令和6年度は情報センター費とごみ処理施設が大きなウエイトを占めています。
情報センター費は、国のガバメントクラウド移行と業務標準化の進展に伴い、負担が大幅に増加しています。さらに、主要クラウド基盤が海外事業者であるため、費用が海外に流出する構造となっている点も看過できません。上伊那は従前から8自治体でクラウド運用を実現してきた経緯があるため、コストの上振れ影響が相対的に大きいことが懸念材料です。
Q3. 年度で負担が増減するのはなぜ?
A. 個別負担の発生、件数(作業割)や利用量の変動、大型投資の年度配分などの要因で上下します。
広域連合の存在価値
これらの業務は、単一の市町村では対応が難しいものばかりです。
広域連合があることで、効率的な資源活用・質の高い公共サービスの提供・地域全体の持続可能な発展が可能になります。
住民生活のあらゆる場面で、消防・ごみ処理・介護認定・道路整備・医療連携など、多くの分野を広域連合が支えています。
