68歳を過ぎても医療費を助成?実は珍しい南箕輪村の福祉医療

南箕輪村の「福祉医療費給付金」と聞くと、子どもの医療費助成を思い浮かべる方が多いかもしれません。

現在は18歳になった後の最初の3月31日までが対象となっており、子育て世帯にとって身近な制度ですが、実は南箕輪村の福祉医療には、あまり知られていない特徴があります。

高齢者への医療費助成

南箕輪村では、68歳以上で、同じ世帯の全員に村民税が課税されていない方について、保険診療の自己負担分を福祉医療の対象としています。68~69歳、70~74歳、75歳以上と年齢によって給付内容は異なりますが、子どもや障がい者だけでなく、所得の少ない高齢者まで村独自に支援している制度です。 

これは一般的な制度?

長野県がまとめた令和8年4月1日現在の県内77市町村の福祉医療実施状況を見ると、その珍しさがよく分かります。

県の資料から数えると、高齢者を独自の資格区分として医療費助成の対象としているのは16市町村程度にとどまり、しかも年齢や所得要件はバラバラです。 

上伊那で見ると、さらに違いがはっきりします。

伊那市、箕輪町、辰野町、宮田村などでは、一般の高齢者を年齢と非課税という条件だけで福祉医療の対象とする制度は県の一覧には掲載されていません。

南箕輪村は「68歳以上・世帯全員が住民税非課税」という区分を設けています。

県内でも「68歳以上」をそのまま対象としているのは南箕輪村だけで、ほかには長和町の65~69歳、上田市の67~69歳、小海町・軽井沢町の68~74歳など、それぞれ異なる制度があります。 

つまり、「全国でも何自治体しかない」とまでは全国統一の統計が見当たらないため断言できませんが、少なくとも長野県77市町村の中ではかなり珍しく、上伊那では特徴的な制度と言えます。

令和7年度の決算額は、支給延べ件数19,653件、1901万円となっています。

まとめ

福祉医療というと、どうしても「子どもの医療費無料化」が注目されがちですが、制度を詳しく見てみると、市町村によって誰を支えるのかにはかなり違いがあります。南箕輪村の場合、その特徴の一つが、子育て世代だけでなく、所得の少ない高齢者についても68歳から医療費負担を支えていることです。