大芝高原の「ユニバーサルフィールド化」を進めています。
ユニバーサルフィールド、ユニバーサルツーリズムという言葉を聞くと、「障がいのある方のために、バリアフリー化を進める取り組み」と思われる方も多いかもしれません。
もちろん、それも大切な要素です。しかし、私が考えている大芝高原のユニバーサルフィールド化で実現したいゴールはそこではありません。
むしろ、これまで大芝高原が持っていた価値を改めて見つめ直し、それを言葉にして、さらに磨いていく取り組みだと考えています。
大芝高原
大芝高原には、セラピーロードや森林、芝生広場、スポーツ施設、温泉、食、キャンプ、そして様々なイベントがあります。
毎日のようにセラピーロードを歩く熟年の方がいます。子どもを連れて芝生で遊ぶ家族がいます。スポーツを楽しむ人、温泉に入る人、森の中を散策する人、キャンプを楽しむ人もいます。
考えてみれば、大芝高原は昔から、年齢や目的の違う様々な人が、それぞれの過ごし方を見つけられる場所でした。
この価値を、もっと多くの人に届けたい。
そこで令和7年度から、「グリーン・セーフティ・オアシス大芝高原プロジェクト」の一環として、ユニバーサルツーリズム、そしてユニバーサルフィールド化に取り組んでいます。
ユニバーサルツーリズムマップ
その一つが、ユニバーサルツーリズムマップです。
一般的なバリアフリーマップというと、「ここには段差があります」「ここは車いすで通れます」といった施設情報が中心です。
しかし、私たちがつくりたいのは、もう一歩先のマップです。
出発点にしたいのは、利用する人の「やってみたい」です。
「車いすだけれど、森の中を散策してみたい」
「家族や孫と一緒に自然の中で過ごしたい」
「障がいがあってもバーベキューを楽しみたい」
「年齢を重ねてもセラピーロードを歩き続けたい」
実際に体験してもらいながら、その答えを見つけています。
モニターツアーを始めました。
大芝高原は季節によって景色も路面の状態も楽しみ方も変わるため、春・夏・秋・冬それぞれで体験を重ね、その情報を一つずつレイヤーのように積み上げていきます。
机の上で「ここは行けるだろう」と決めるのではなく、実際に利用する人の経験からマップをつくる。ここを大切にしています。
電動モビリティ「WHILL」
もう一つの取り組みが、電動モビリティ「WHILL」です。
令和7年度に3台を導入し、現在、本格的な貸し出しに向けた実証を行っています。観光協会による体験会のほか、大芝高原まつりやブラメシフェスでも実際に乗っていただきました。
WHILLがあれば、これまで「少し遠いからやめておこう」と思っていた場所へ行けるかもしれません。
これは単なる移動手段の導入ではなく、行けなかった場所へ行ける、諦めていた体験ができるようになるということだと思っています。
対象はすべての人
ユニバーサルフィールドの対象は、特定の人だけではありません。最終的な対象は「すべての人」です。
元気な時には森を歩く。年齢を重ねたら少し短いコースを歩く。さらに移動が難しくなったらWHILLを使って森へ行く。
子どもの頃に家族と遊び、大人になったら自分の子どもを連れて来て、年齢を重ねてもまた大芝高原を楽しむ。
身体の状態や人生のステージが変わっても、その人なりの方法で楽しみ続けられる。
実は、それこそが、これまで言語化できていませんでしたが、大芝高原が昔から持っていた魅力なのではないでしょうか。
つくり変えることはしない
ユニバーサルフィールド化を「大芝高原をまったく別の場所につくり変える事業」だとは考えていません。
今まで多くの皆さんが何となく感じていた大芝高原の良さを見つめ直し、言葉にする。
そして、必要な情報、道具、さらにはサポートをさまざま加えていく取り組みであるのではと考えています。
コンセプト(案)
「やってみたいを、できるに変える大芝高原」です。
「誰かのために特別な場所をつくる」のではありません。
子どもも、若者も、熟年の方も、障がいのある方も、子育て中の家族も、それぞれの「やってみたい」があり、それぞれに大芝高原の楽しみ方がある。
そして、元気な時から年齢を重ねても、身体の状況が変わっても、大芝高原との関係が続いていく。
ユニバーサルフィールド化とは、新しい価値をゼロからつくることではなく、今ここにある大芝高原の価値を言語化し、誰もが享受できる価値へと磨いていくこと。
そんな大芝高原を、皆さんと一緒につくっていきたいと思います。
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