令和8年第1回南箕輪村議会定例会一般質問:太田議員 機構改革の狙いとこれまでの成果

令和8年第1回南箕輪村議会定例会で、太田議員からの一般質問への答弁です。

太田議員からは、本村の機構改革について多くの質問をいただきました。

機構改革は行政組織の内部の話のように見えるかもしれませんが、実は住民サービスのあり方や、これからの行政の姿に直結する重要な取り組みです。

その目的やこれまでの成果について、改めて整理してお伝えします。

機構改革の最大の目的

今回の機構改革は、私が村長就任2年目となる令和4年度に、村政運営の重点課題として取り組んだものです。

きっかけとなったのは次の三つの課題でした。

  • 南箕輪村版ネウボラ(切れ目のない子育て支援)の体制整備
  • 福祉分野における総合相談体制の構築
  • 災害対応力を高める危機管理体制の強化

それぞれの分野で、これまでの体制では十分に対応しきれない課題が見えてきていました。

子育て支援の強化

子育て分野では、ネウボラの考え方を取り入れ、妊娠期から子育て期まで切れ目なく支援する体制を整えることを目的としました。

福祉の伴走型支援

福祉分野では、課題が複雑化する中で、短期間で解決できない相談も増えています。

そのため、専門職が継続的に関わる「伴走型支援」の体制を整える必要がありました。

防災体制の強化

近年は自然災害が激甚化・頻発化しています。

南海トラフ地震への備えも含め、災害対応の司令塔となる組織を明確にする必要がありました。

また、住民の皆さんにとって

  • 「子どものことはこども館」
  • 「福祉相談は総合相談窓口」

というように、分かりやすい行政窓口にすることも重要な視点でした。

さらに、職員の働き方という観点でも、専門職が力を発揮できる体制を整えることを意識しました。

これらは、第六次総合計画に掲げる

  • 生涯にわたり健やかに暮らせるむらづくり
  • 安全安心な地域づくり
  • 持続可能な行政運営

にもつながる取り組みです。

自治会との連携の変化

自治会に関する業務は、機構改革と同じ令和6年度に総務課から地域づくり推進課へ移管しました。

これにより

  • 区からの問い合わせ窓口の一元化
  • 連絡調整の円滑化

といった効果が生まれています。

一方で、新たな課題も見えてきました。

これまで役場内の各部署から区長宛てに直接送られていた通知や依頼が多く、区にとって整理が難しい状況があったことも分かりました。

今後は、役場内の連携を強化し、区への依頼のあり方も整理していきたいと考えています。

危機管理課の設置

機構改革では、新たに危機管理課を設置しました。

防災係と消防係の2係体制とし

  • 防災計画の統括
  • 災害情報の一元管理
  • 庁内連携の強化
  • 広域消防との連携

などを進めています。

また

  • 防災行政無線
  • SNS
  • アプリ
  • 広報

など複数の情報手段を連携させることで、住民への情報発信も強化しました。

これは、第六次総合計画に掲げる「防災・消防対策の強化」を具体化する取り組みでもあります。

こども館への機能集約

旧子育て支援課と母子保健の機能をこども館に集約したことも大きな改革でした。

現在では

  • 母子手帳の発行
  • 保育園手続き
  • 学校に関する相談

などを一つの場所で対応できるようになり、子育て世代にとって分かりやすい窓口になってきています。

実際に妊産婦や乳幼児の相談件数は30%以上増加しました。

これは、保健師がより身近な存在となり、相談しやすい環境が整った結果と受け止めています。

  • 母子保健と児童福祉が同じ場所にあることで赤ちゃん訪問から支援につながる
  • マタニティ教室で保育園相談ができる

など、支援のスピードも向上しました。

こども家庭センターの設置

令和6年度にはこども家庭センターを設置しました。

母子保健と児童福祉を一体化することで

  • 子育て相談
  • 児童虐待予防
  • 困難家庭支援

などを切れ目なく行う体制を整えました。

近年は

  • ひとり親支援
  • 産後うつ
  • DV対応

など複数の課題が重なるケースも増えています。

そのため

  • 福祉課
  • 教育委員会
  • 学校

など関係機関が連携して支援できる体制を強化しています。

今後の課題

機構改革を進める中で、いくつかの課題も見えてきました。

例えば

  • 出生届や転入手続きなど、庁舎とこども館の物理的な距離
  • 教育委員会事務局が複数施設に分かれていること
  • 複合的な相談への対応

などです。

これらについては、今後の組織見直しや業務改善の中で、より良い形を模索していきたいと考えています。

機構改革の本当の目的

機構改革は、単なる組織変更ではありません。

目的は住民サービスの向上と、職員が力を発揮できる組織づくりを両立することです。

そしてその先にあるのは、安心して暮らせる南箕輪村をつくること
にほかなりません。

これからも現場の声を大切にしながら、必要な見直しを重ねていきたいと思います。