令和8年第2回議会一般質問 山﨑議員

今回の一般質問では、耳の不自由な方などへの避難所支援と、高齢者の活動量計における歩数目標についてご質問をいただきました。

要点

災害時には、障がいの有無や言葉の違いにかかわらず、必要な情報が届き、自分の状況を伝えられることが大切です。
また、健康づくりでは、年齢や体力に応じて、無理なく続けられる目標を設定することが重要です。

今回の2つのテーマに共通しているのは、「一人ひとりの状況に合った支援が必要である」ということです。

避難所では、誰もが必要な支援を伝えられるよう、指さしコミュニケーションシートなどの視覚的な支援ツールの活用を検討していきます。

健康づくりでは、高齢者に一律の高い目標を求めるのではなく、6,000歩を一つの目安としながら、体力や生活状況に応じた取り組みを進めていきます。

全文

1 耳の不自由な方などへの支援について

(1)指さしコミュニケーションシートを避難所に配備しては

 言語、聴覚の障がいや、知的障害、発達障害等により意思疎通が難しい方々に対しても円滑なコミュニケーションが図られるよう、コミュニケーションシートなどの視覚的支援ツールを避難所に配備することは、防災力向上につながる取組みであると考えております。
 近年、指さしコミュニケーション支援シートの活用は、全国的に広がりを見せています。
 その背景として、主に三点が挙げられます。
 第一に、避難所運営における要配慮者対応が、より具体化してきていることです。
 聴覚障がい、音声・言語機能障がい、知的・発達障がいのある方、日本語での会話が難しい外国人、高齢により会話が困難な方などを対象に、避難所での意思疎通を支援するボードを配置する自治体がございます。
 第二に、合理的配慮への対応です。
 障害者差別解消法に基づき、行政機関や事業者において、障がいのある方への合理的配慮の提供が求められています。飲食店などで活用できる指さしコミュニケーションボードを作成する事例もあり、避難所だけでなく、日常生活の場面にも活用が広がっています。
 第三に、東京2025デフリンピックの開催を契機とした、聴覚障がいへの理解促進です。
 聴覚障がいのある選手や関係者の来訪を見込み、接客用の指差し案内シートを作成している自治体もあるようです。このように、災害対策から始まった取り組みが、窓口、店舗、観光、イベント対応へと広がっている状況です。
 上伊那地域においても、上伊那手話サークルが、災害時に避難所で聴覚障がいのある方などが意思疎通をしやすくするための「指さしコミュニケーション支援シート」を作成しています。
 このシートは、聴覚障がいや音声・言語機能障がいのある方などが、避難所で円滑に生活を送るための支援を目的としたものです。質問項目やイラストを指でさすことで、自分の状態や必要な支援を伝えることができます。伊那市では、市内の指定避難所21か所に配備される予定と承知しています。
 本村としても、避難所における情報保障と要配慮者支援の観点から、指さしコミュニケーション支援シートの配備は有効な取り組みであると考えます。
 配備にあたっては、単に紙を置くだけではなく、避難所開設職員や自主防災組織、民生児童委員などが、どこにあり、どのように活用するのかを理解していることが重要です。
 今後、上伊那手話サークルや関係団体のご意見もいただきながら、指定避難所への配備、防災訓練での活用、職員への周知を含め、導入に向けて検討を進めてまいります。
 以上です。

2 高齢者の活動量計の活用について

(1)高齢者は6,000歩に緩和できないか

 村では、平成27年度にまっくん健康ポイント事業を開始し、平成30年度には活動量計を利用してのポイント付与を導入しました。活動量計は、歩数以外に消費カロリーや身体活動量、歩行距離、速歩の歩数や活動時間が記録されますので、単に歩数だけではなく、個人の体力・筋力を維持増進するための適切なスピードや強度を評価したいところでしたが、個人差があるため歩数を対象としました。
 国の、健康づくりの目標では、65歳以上を一括して、1日6,000歩を目標値としています。65歳から74歳、75歳以上、80歳以上といった細やかな年代の推奨歩数までは、国の統一的な基準としては示されておりません。
 このため、議員のご提案のとおり、65歳以上の高齢者について、目標歩数を1日6,000歩とすることは、国の目標にも沿った考え方であり、妥当なご提案であると受けとめております。
 村の健康づくりを担当している健康運動指導士によりますと、8,000歩の目標値が高いといった声もあり、活動量計利用者で1年間に8,000歩を超えて歩けた日が1日以上あった人の割合も、60代93%、70代94%なのが80代では65%と減少している状況です。
 また、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」においても、高齢者については、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上、歩数の目安としては1日6,000歩以上と整理されています。加えて、筋力トレーニングを週2、3回取り入れることも推奨されています。
 したがって、村としても、高齢者に対しては1日8,000歩といった現役世代と同じ目標を一律に求めるのではなく、1日6,000歩を一つの目安としながら、体の状態に応じて、無理なく身体活動を増やしていただくことが大切であると考えております。ただ、国のガイドラインには、体力が十分にある高齢者では、成人と同量の8,000歩以上を目標とすることが望ましいことや、推奨事項(6,000歩)以上の身体活動で死亡率はさらに低下するとされているため、目標値の年代別での細分化等や健康運動指導士による個別の目標値の設定など、多くの方が無理なく取り組めるよう担当課で検討してまいります。
 特に高齢期には、歩数そのものだけでなく、外出の機会を保つこと、筋力を落とさないこと、転倒を防ぐこと、そして、継続できる運動習慣をつくることも重要です。
 昨年度からは、活動量計の利用者に対して、個人の体力に応じた強度に設定を見直し、より効果的な運動ができるように、健康運動指導士によるフォローアップを行っています。
 今後も、健康運動指導士など専門職の意見を踏まえながら、年齢や体力に応じた健康づくりの周知に努めてまいります。
 以上です。