水の谷のイナダニ(伊那谷は公営の水力発電所が豊富!)

大泉所ダム ジョブ
飛び地の大泉所はダムになっていて、カヌーが出来ます。

南箕輪村が位置する伊那谷(イナダニ)。

伊那谷とは、長野県南部に流れる天竜川に沿って、南北に伸びる盆地を指します。

伊那谷の、東に南アルプス、西に中央アルプスがそびえるという、素晴らしい山々に挟まれたこの風景は、ここでしか味わえない贅沢な環境です。

水の谷(自然エネルギーの谷)

日本を代表する山々からの豊かな水資源は、自然エネルギーの代表格である水力発電所の建設につながっており、そういった意味では伊那谷を「水の谷」と表現してもおかしくないのではないかと思っています。

ただ、南箕輪村は扇状地に位置していますので、居住エリアは水が無くて苦労したというのも事実であります。

伊那谷は公営の水力発電所が多い

伊那谷にはたくさんの公営の水力発電所が実はあります。

2021年度現在、長野県公営の水力発電所は長野県全体で23箇所ありますが、そのうち16箇所は伊那谷にあるんです。

約7割の水力発電所が伊那谷に集合していると言えます。

さらに、令和7年度までにあと4つの水力発電所に着手する予定、とお聞きしています。

年間発電電力量

年間発電電力量はどのくらいあるのでしょうか。

伊那谷にある16箇所の水力発電所の年間発電量は約2億6千万kwhであり、賄える世帯数は7.7万世帯となっています。

伊那谷のためだけに建設されている訳ではありませんのでこういった表現は適切ではありませんが、上伊那と下伊那の世帯数の合計は約6万世帯ですので全て賄えます。

発電電力量の大きさに驚くばかりです。

水力発電のメリットとデメリット

さて、水力発電はゼロカーボンにおいて優等生と言われていますが、そのメリット、デメリットはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

ちょっとまとめてみたいと思います。

メリット

・ライフサイクルCO2排出量が、太陽光発電の1/3、原子力発電の1/2と、電源別で最小である。

【ライフサイクルCO2排出量】

建築物の資材生産から施工・運用・廃棄に至るまでのライフサイクル全般にわたって、大気中に排出される二酸化炭素量

・エネルギー総合効率が高い。

・電力需要のピーク時における調整電源として活用できる。

・大規模災害時等に地域電源として活用できる。

・水力発電所の建設が、関連道路の整備など、社会経済基盤の整備につながる。

デメリット

・初期投資が膨大であり、新たな技術開発によるコストダウン等が見込み薄の状態。

・複雑な法規制

・絡み合う権利関係(水利権、漁業権、用地等の所有権)

・開発時における様々なコストの発生

・水棲生物等の環境への影響

水力発電所はどこにあるのか

さて、実際に伊那谷のどこに水力発電所があるのか、みなさんご存知でしょうか。

少し長くなりますが、1つ1つ解説していきます。

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長野県WEBサイトより引用

1 美和発電所(伊那市)

美和発電所は、長野県電気事業最初の発電所として、昭和33年から運転を開始しています。美和ダムの直下にあり、発電を行った後は、高遠ダムに放流しています。

美和発電所/長野県

大規模改修が行われる予定で、現在の最大出力は12,200kw、年間発電電力量は35,011,000kwh(9,700世帯分)です。

2 春近発電所(伊那市)

春近発電所は、美和発電所と同時期に建設が進められ、また大規模改修が予定されています。

現在の最大出力は23,600kw、年間発電電力量は93,603,000kwh(26,000世帯分)です。

春近発電所/長野県

3 西天竜発電所(伊那市)

西天竜発電所は、辰野町から伊那市に至る耕地約1,109ヘクタールにかんがいしている西天竜幹線導水路(約25キロメートル)の末端に建設されている発電所です。南箕輪村から伊那の文化センターに行く時などに、登り坂の右手に見えます。

西天竜発電所/南信発電管理事務所

こちらも大規模改修が進められていて、最大出力は3,000kw、年間発電電力量は3,310,000kwh(900世帯分)です。

4 四徳発電所(中川村)

四徳発電所は、中川村に唯一ある水力発電所で、昭和39年から稼働しています。

四徳発電所/長野県

最大出力は1,800kw、年間発電電力量は4,460,000kwh(1,200世帯分)です。

5−7 小渋第1、2、3発電所(松川町)

松川町には多くの水力発電所があります。

小渋第1、第2は昭和44年に、第3は平成12年に建設され、第3は大規模改修が予定されています。

小渋第1・第2・第3発電所/南信発電管理事務所

最大出力は3,000、7,000、550kwであり、年間発電電力量は8,505,000、27,265,000、2,617,000kwh(2,400、7,600、730世帯分)です。

8 与田切発電所(飯島町)

与田切発電所は、与田切川の水資源を活用した発電所です。

与田切発電所/南信発電管理事務所

大規模改修が予定されており、最大出力は6,300kw、年間発電電力量は7,670,000kwh(2,100世帯分)です。

9 大鹿発電所(大鹿村)

大鹿発電所は、小渋川と小河内沢川の水資源を活用した発電所です。

大鹿発電所/南信発電管理事務所

最大出力は10,000kw、年間発電電力量は30,862,000kwh(8,600世帯分)です。

10 大鹿第2発電所(大鹿村)

大鹿第2発電所は、塩川、入山沢川、舟形沢川の水資源を活用した発電所です。

大鹿第2発電所/南信発電管理事務所

最大出力は5,000kw、年間発電電力量は19,136,000kwh(5,300世帯分)です。

11 高遠発電所(伊那市:高遠さくら)

高遠発電所は、高遠ダムの維持放流水を利用する発電所として、平成29年度から運転を開始され、発電した電気は、世田谷区立保育園をはじめとして、大都市で使用されています。

高遠発電所/長野県

最大出力は199kw、年間発電電力量は1,413,000kwh(390世帯分)です。

12 横川蛇石発電所(辰野町)

横川蛇石発電所は、蛇石(じゃいし)がきれいだからという地元の声をうけ命名された、令和2年から稼働している新しい発電所です。

横川蛇石発電所(よこかわじゃいしはつでんしょ)

最大出力は199kw、年間発電電力量は1,512,000kwh(420世帯分)です。

13 信州もみじ湖発電所(箕輪町)

信州もみじ湖発電所は、秋になると紅葉が美しくなるからという地元の声をうけ命名された、令和3年から稼働している新しい発電所です。

信州もみじ湖発電所(しんしゅうもみじこはつでんしょ)

最大出力は199kw、年間発電電力量は1,100,000kwh(310世帯分)です。

14 くだものの里まつかわ発電所(松川町)

くだものの里まつかわ発電所は、令和3年から稼働している新しい発電所です。

くだものの里まつかわ発電所

最大出力は380kw、年間発電電力量は2,100,000kwh(580世帯分)です。

15 小渋えんまん(松川町)

小渋えんまん発電所は、発電所近くにある円満坊を由来として命名された、令和3年から稼働している新しい発電所です。

小渋えんまん発電所(こしぶえんまんはつでんしょ)

最大出力は199kw、年間発電電力量は1,160,000kwh(320世帯分)です。

16 松川ダム発電所(飯田市)

松川ダム発電所は、令和3年に長野県建設部から企業局に移管された発電所です。

水力発電所ギャラリー 長野県松川ダム発電所 - 水力ドットコム

最大出力は1,200kw、年間発電電力量は4,297,000kwh(1,194世帯分)です。

南箕輪村に水力発電所は

2022年現在、南箕輪村に水力発電所はありませんが、県が主体となって建設が検討されています。

まだ、詳細情報が届いていませんが、公告などの手続きは始まっておりますので、分かり次第改めて発信してまいります。

2022年3月22日 文責 藤城 栄文

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