南箕輪村はムラらしい村ではなく、マチらしい村です。
電車は辛うじて飯田線が単線で走ってはいますが、移動は車が中心です。
そんな車社会において、バイパスの整備は大変ありがたく、重要な事業です。
リニア開通に向けて
さて、南箕輪村には伊那バイパスが通っています。
伊那バイパスは、全体としてはまだ完成していませんが、南箕輪村内における工事はすでに完了しており、もちろん通ることもできます。
2027年に予定されているリニア開通に向けて、巨大な橋を伴う伊南バイパスがすでに完成するなど、伊那谷におけるバイパス整備に関しては、積極的な設備投資が行われています。
リニア長野駅(高森町)
伊南バイパス(完成済9.2km)
伊駒アルプスロード(未完11.6km)
伊那バイパス(未完4.2km、完成済3.4km)
松島バイパス(完成済6.3km)
残るバイパスは、権限代行が決まりこれから工事が始まる「伊駒アルプスロード」と「伊那バイパス」の未完部分となっています。
赤い線がバイパス、青い線が昔からの国道、そして緑色の線が中央道です。
南箕輪村のどこを通っているの?
実際に伊那バイパスは南箕輪村のどこを通っているのでしょうか。
通っている場所は、ファミリーマートのある塩ノ井東交差点の少し北側から、天竜川を越える天龍橋西交差点までで、非常に短い距離となっています。綿半から天竜川までと言った方が分かりやすいでしょうか。
伊那バイパスの長さは全体で7,6kmで、完成すれば、箕輪町の木下駅付近から伊那市のナイスロードまでを言います。
そのうち、南箕輪村地籍は960mほどになっていますので、改めて短い区間であることが分かります。なお、伊那市は5,470m、箕輪町は1,200mです。
伊那バイパスは南箕輪村を避けて通る形になっていると言え、今後発生が予想される数多のデメリットも想定し、むらづくりを進めていかなくてはなりません。
中央道伊那インターチェンジから降りてくる道が直接伊那バイパスにつながれば少しはいいのですが、その見込みは現在たっていません。
令和伊那トンネルは2019年7月完成(ただし通れません)
天竜川を渡って伊那市に入り、右手にツルヤ、左手にアルペンなどを過ぎた先には、既に大きなトンネルが目視で確認できる状況になっています。
2019年度にも20億円近い予算が投入され、そのトンネル、名前を「令和伊那トンネル」と言いますが、完成は2019年7月を予定されています。
<追記:2020年2月21日>申し訳ありません。完成はするけど、通れるとは言ってない。という案件でした。
この令和伊那トンネルが通れるようになるのは、予定では令和3年度末となっています。
まだまだ先となりますが、それほど遠い未来ではありません。令和3年度末に通れる区間はトンネル+新若宮交差点までが予定されています。
トンネルが通れるようになったあとの完成イメージはこんな感じです。
なお、箕輪町内のバイパスについても4車線化されます。
バイパス全体像
改めて、未完バイパスを中心に全体像を見ていきます。
上図は西を上にした地図で、左が南(駒ヶ根市方面)、右が北(箕輪町方面)になっています。
真ん中やや右の赤色の点線部分が、伊那バイパスの未完エリアです。
青色は完成したバイパスで、緑色の伊駒アルプスロードは、権限代行して行うことが決まりましたが、距離は11.6Kmもあり、まだまだこれからの状況です。
そんな中、気になるところは伊那インターチェンジを下(東)に降りてきた先にある赤と黄の点線です。
赤は実施が確定しているバイパスとなりますが、黄色の点線は、緑より計画が進捗していないエリアとなっています。
このバイパスが実現されれば、インターチェンジはもちろん南箕輪村からバイパスへのアクセスが格段によくなります。
黄色が一番進んでいない、というのは、デザイン上ちょっとわかりにくいですね。
交通量の変化
バイパスが出来ると交通量の変化はどのようになるでしょうか。
下図はすでに完成した「伊南バイパス」について、全面開通してからの交通量の変化を表した図です。
この図から読み取れるのは、バイパスが開通すると、まずトータルの交通量が増えるということです。
さらに、旧道(国道)の交通量は6割減少したという結果が伊南バイパスで出ています。
旧道(国道)沿いの店舗にとっては、厳しい結果で、旧道(国道)へのアクセスが便利な南箕輪村にとっても、あまり嬉しい結果ではありません。
南箕輪村周辺の交通量
さて本題です。
南箕輪村周辺の交通量はどのように変化していくのでしょうか。
バイパスが開通していないので、まだデータは出ていませんが、とりあえず現状の数字を押さえておきたいと思います。
ちょっと見にくいですが、図のなかで「 /12h」と記してあるのは、朝7時から夜7時までの交通量となっており、「 /日」と記してあるのは、1日の交通量になっています。
これを見てみると、南部保育園前の国道の交通量は
12,814台/12h
伊那市役所から国道に出たところの交通量は
13,760台/12h、17,900台/日
となっており、全てのバイパスが完成すれば、これらの交通量は伊南バイパス同様、いくらかは落ち込む可能性が高いです。
国道沿いには多くの商店が並んでおり、果たしてどうなのか、影響が懸念されるところです。
2019年5月29日 文責 藤城
2020年2月21日 追記 藤城
2021年1月14日 追記 藤城
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