南箕輪村には信州大学農学部のカレッジ・キャンパスがありますが、

実は、上伊那農業高等学校のハイスクール・キャンパスもあります。

長くて呼びにくいので、

地元では、上伊那農業高等学校は略して

上農(じょうのう)高校

として親しまれています。

新しいビジョン

上農高校は2018年度から

新しいカリキュラム・コースをスタートさせました。

学校案内2019より引用

新しい上農高校の特徴としては、

・机上の学習を実際に生命と向き合う(継続)

・伊那谷を元気にするために地域のみなさんとも話し合う(新規)

となっており、

地域の方々と距離を近づけ、それを学びに生かしていくという

新たなビジョンが打ち出されました。

第1回地域連携学習協議会が開催

そんなビジョンのもと、第1回となる「地域連携学習協議会」が

2019年1月23日(水)に上農高校で開催されることになり、

私も依頼を受け参加してきました。

出席者は、信州大学教授、村役場、村教育委員会、高校の同窓会、地元の農家、獣医、職安など様々です。

校長先生、教頭先生、各コースの先生他、多数の地域の方が出席

校長先生からは会の主旨の説明として、

3年前から『新しいコースを作ろう!』として取組みが始まって、ようやく今年からスタートすることができた。教師も生徒も学校という殻から出る機会が少ないので、地域に出て勉強していこう!と思っている。また「地域の方々が本校に対してどのような要望を持っているか」「どういった高校になることを期待しているのか」この会がその架け橋になればと願っている。

学校の職員も色々な思いがある。南箕輪村、伊那市で活躍できる生徒を育てていきたい。この地区を活性化していくために、人材を育てていきたい。そのために、こんなことを学校に期待しているとかのご意見や、地域活動のご案内をいただければと願っている。

こんなお話しがありました。

新設された8コースの説明

2018年度からリニューアルされた8コースについて、実際に各コースの担当教師から「生の声」をいただいたので、学校案内に記載してある内容と比較して紹介していきますよ。

野菜コース:生物生産科

学校案内

・地域農業を支え、食農教育を行う。
・生産学習を中心に加工・販売実習も行う。
・ヒューマンサービス分野(異年齢交流、福祉、奉仕)を学ぶ。
・野菜を中心に園芸作物を幅広く学び、生産や技術の汎用性を身につける。
・最新技術、マーケティングを学ぶ。

野菜コース:学校案内2019より引用

生の声

野菜生産、野菜を中心としたコースです。まずは、食育について学ぶことを主眼としている。現在、野菜を中央病院前で販売しているが、販路を広げていきたいと考えている。販売については、小学校や中学校、保育園とも今後連携していきたい考えている。販売に関わるやり取りを通じて、生徒のコミュニけーション能力の向上を図りたいとも考えている。

果樹コース:生物生産科

学校案内

・地域農業を支え、食農教育を行う。
・生産学習を中心に加工・販売実習も行う。
・ヒューマンサービス分野(異年齢交流、福祉、奉仕)を学ぶ。
・果樹を中心に園芸作物を幅広く学び、生産や技術の汎用性を身につける。
・最新技術、マーケティングを学ぶ。

果樹コース:学校案内2019より引用

生の声

基本的な内容は野菜と共通している。最近製品化したジャムやジュースなどを、さらに発展させていきたいと考えている。

植物コース:生命探求科

学校案内

・植物バイオテクノロジーなど多様な植物生産技術の基礎を学ぶ。
・草花の栽培、生産実習、販売実習を行う。
・ヒューマンサービス分野(異年齢交流、福祉、奉仕)を学ぶ。
・希少生物の生態を学び、その対応と活用に取り組む。

植物コース:学校案内2019より引用

生の声

シクラメンやカーネションを中心に切り花、植物の生産、草花について学習をしている。生産物や鉢物を販売している。大芝高原に花を植える交流活動をしたり、植物バイオテクノロジーを活用した希少植物の研究活動もしたりしている。

動物コース:生命探求科

学校案内

・地域農業を支え、食農教育を行う。
・畜産を中心に家畜の飼育と動物科学を学ぶ。
・ヒューマンサービス分野(動物活用)を学ぶ。
・野生鳥獣の生態を学び、その対応と活用に取り組む。

動物コース:学校案内2019より引用

生の声

畜産に重点を置いている。鶏、牛、豚の主要3家畜に加えて鹿なども加える。卵からお肉までをモットーにしている。恵まれたことに食肉製品製造所があることから、鹿肉のジャーキーなど6次産業化にもつなげている。なお、現在大型冷蔵庫には豚肉が詰まっている。

フードコース:アグリデザイン科

学校案内

・地域の食品産業の現状を学ぶ。
・県育成品種の栽培・生産・加工を学ぶ。
・五大栄養素を中心とした食品成分の栄養的価値と成分分析技術を学ぶ。
・発酵食品中の食品微生物の特徴・分離・培養について学ぶ。
・食品の流通を学び、6次産業化の研究・実践を進める。

フードコース:学校案内2019より引用

生の声

2年間かけて食品科学や微生物について学んでいく。将来的には調理や栄養関係にも展開していく予定。最近はトマトジュースを作ったり、梅ジャムを作ったりして、色々な物を材料にしながら食品について勉強している。

トマトジュースと梅ジャムをお土産にいただきました。うちの子どもはトマトジュースが美味しいと言っていました。ただ、一番飲んだのは妻でした。

アグリコース:アグリデザイン科

学校案内

・継続的な現場実習を行う。
・先進農家から実践的に学び、広い視野を持って農業経営を学ぶ。
・食品の流通を学び、6次産業化の研究・実践を進める。

アグリコース:学校案内2019より引用

生の声

題材はお米を中心としている。今後、作物全体どこまで広げられるかを現在模索している。農業経営、機械を使った学習、そして資格取得までをカリキュラムとしている。最近は「風の村米だより」「まっくん田んぼ探検隊への参加」などが具体的な取組みとなる。流通から6次産業化まで展開していきたい。

里山コース

学校案内

・伊那谷の地域資源を活用し、里山保全について学ぶ。
・林業や森の活用に関わる基礎知識や水循環を学ぶ。
・環境と生態系の保全を視野に入れた土地利用を学ぶ。
・地域防災を学ぶ。

里山コース:学校案内2019より引用

生の声

森林、林業を基本としている。カリキュラムには、土木、測量、建設、造園まで盛り込まれており、かなり欲張っているが、多くのことを学ばせることが、活躍の幅を広がるきっかけになると願っている。

GLコース

学校案内

・地域資源について幅広く学ぶ。
・伊那谷の活性化に向けて、郷土の食文化や農林業、自然等の活用を探求的に学ぶ。
・伊那谷の課題に探求的に取り組み、人がつながるしくみを考える。

GLコース:学校案内2019より引用

生の声

コースの中で唯一過去のカリキュラムを引き継いでおらず、全くゼロから新しく立ち上げたコース。グローバルとローカルを融合させたグローカルコースである。伊那谷を知る、文化を知る、地域資源を知る、人材を知る、そこから学習を始めている。面白いと思ったことを探求していくコースであり、そこでコミュニケーションや表現力を養っていく。いずれは伊那谷に帰ってきて活躍できる人材を育てていきたい。

私から提案したコト

出席者全員から、それぞれの立場で架け橋となれるものはないか、ということで意見を述べました。結構ムチャぶりに近い形で行われたので、難しい顔をした方も多くいましたが、高校側からしてみれば、ヒントとなる意見が多くあったと思います。

私からは

高校生は高い発信力があるので、発信したり、探求したりするべき地元の地域資源を全国に誇れる&オンリーワンのものにするべき!とし、その素材やヒントになるものは提供できますと提案しました。

まとめ

どういった主旨で開催されたのか分からない状態で参加しましたが、終わってみれば、新しくなった上農の今後のスタンスがよく伝わってきた会議でした。

地元地域との協業事業はいくつも生まれそうなワクワク感のもと、会議は終わりとなりましたが、第2回などでは、面白い実績なども生まれていそうで、そこに参加することが楽しみです。

2019年1月25日 文責 藤城

藤城栄文(Eibumi Fujishiro)

藤城栄文(エイブミ)です。東京で37年間過ごして、2017年2月に南箕輪村に家族5人で移住しました。子どもは全員幼児で子育てにはてんやわんやです。現在は南箕輪村で2040年以降に予想されている人口減を防ぐミッションに携わっています。

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