新型コロナウイルス感染症対策で慌ただしい中、2020年3月6日に南箕輪村WEBサイトに、大した説明もなく突然「大規模盛土造成地マップ」が公表されました。

大規模盛土造成地マップとは
大規模盛土造成地マップとは
近年の大地震で、大規模に谷や沢を埋め立てた造成地で滑動崩落が発生し、多くの宅地で被害が生じています。このような背景から、国が災害を未然に防止または軽減することを目的に、大規模盛土造成地の位置、規模及び種類の調査を行いました。その結果を 「大規模盛土造成地マップ」として公表します。
伊那市WEBサイトより引用
大規模盛土造成地マップ製作の、目的は災害を未然に防止したり、軽減したりすることです。
南箕輪村WEBサイトでは、この目的が抜けてしまっているので、なぜ公表したのかが分からず、少し不安になりました。
マップはどうやって作られたのか
さて、公表された大規模盛土造成地マップですが、まだまだ初期段階の資料となっています。
南箕輪村で言えば、南原地区に3箇所該当地区がありますが、現地調査などは行われておりません。
単に、今と昔の地形図を比較して判断されています。

危険なの?
大規模盛土造成地マップは、大規模地震発生時において滑動崩落等の被害が発生した盛土造成地の実態を踏まえて、安全性を確認すべき大規模盛土造成地を示したものであって、直ちに危険性のある盛土造成地を示したものではないことを十分説明し、過度の不安や誤解を与えないよう配慮して公表する必要がある。
国土交通省WEBサイトより引用
直ちに危険性の・・・ない、というフレーズがあると若干不安にかられますが、大規模盛土造成地マップは現地調査を行って作られたものでなく、あくまで地形図から判断し製作したマップを公表している形ですので、危険度を示したものではありません。
現地調査するの?
南箕輪村では2020年度予算で、大規模盛土造成地マップに関して、200万円以上の予算が計上されています。国から補填されたうえでの予算になりますが、我が村の規模的には結構な額の費用となっています。
今後、調査の進捗によってはボーリング調査なども行われる可能性がありますが、担当する建設水道課長の私見では、危険性は低いと考えているとのことでした。
南原地区の該当エリアは谷埋め型



公表されたマップをよく見ると、3箇所のうち1と3は黒で、2は赤となっています。
これは、その地域で最も多く占めているのが、住宅であれば赤、民間事業所であれば黒、公共施設であれば青となるとのことです。
これもちょっと分かりにくいですね。なお住民に聞かれて、役場に確認しました。
調査をして危険な場合はどうなるの?
調査を進めて危険であると判断された場合は、対応するための土木工事が実施されることになります。

大規模盛土造成地マップを公表するだけでなく、住民等に対して大規模盛土造成地マップの意義や記載されている情報の説明を繰り返し周知・普及することが必要である。
国土交通省WEBサイトより引用
工事が行われることになった場合は、説明会の開催をなどを求めていきますし、そうならなかった場合でも、例えば防災訓練の時に南原地区には説明を行うなど、配慮していただくよう働きかけて参ります。
2020年3月25日 文責 藤城
コメント