南箕輪村にある全ての農地を1つの農地と見立てて耕作をしている、農事組合法人「まっくんファーム」をご存知でしょうか。
私はよく分かっていませんでした。
日本農業賞の特別賞を受賞したとお聞きしたので、これを機会に改めて調べて見ましたよ。
なお、まっくんファームのまっくんは、このまっくんをモチーフにしてますよ。
集落営農組織からスタート
まっくんファームは2006年に集落営農組織としてスタートしました。
スタート時の加入者は503人で、当時の村全体の農業経営者は987人でしたので、加入率は50%程度でした。=村の農業経営者の半分が加入してスタートしたんだから、すごいですね。
集落営農組織とは
集落営農組織とは
集落単位で農家が各自の農地を持ち寄り、共同で農機具を所有したり、農作業を行ったりする組織。任意の組織のほか、各農家の利益増進が目的の「農事組合法人」、完全に営利目的の「株式会社」などの形態がある。
朝日新聞掲載「キーワード」より引用
農業機械は目玉が飛び出るほど高額なので、共同利用していきましょう、というのが狙いのようです。
農業事業者はそれぞれが個人事業なので、繁忙期を除くと、機械は寝てしまっている時間が長くなってしまいます。
もし、これを製造業でやっていたら、事業が成り立たないでしょう。
製造業では会社が機械を購入、そしてたくさんの従業員が作業するのが通常ですが、農業は慣例で会社が経営し、多くの従業員がいる組織にはなっていません。
まっくんファームは旧来の農業と、製造業の中間の位置付けと私は理解しています。
なお、現在のまっくんファームは、説明文にも記載がありますが、農事組合法人になっています。2011年に法人化をし、利益増進を目的とした発展を実現していると言えます。
加入農家の増加
加入している農家は、スタート時は50%でしたが、現在は70%程度まで増えてきているとのことです。
日本農業賞の特別賞ってすごいの?
日本農業賞は、NHKとJA全中、JA都道府県中央会が主催して、日本農業の確立をめざし、意欲的に経営や技術の改革にとりくみ、地域社会の発展にも貢献している農業者と営農集団を表彰しています。
JAグループホームページより引用
昭和から引き続く伝統企業による表彰事業になりますが、全国の93件の応募の中から、特別賞は1件しか選ばれておらず、上には大賞が3つあるのみです。
特別賞は、人口が増えている特別な自治体である南箕輪村に相応しい賞なのではないでしょうか。
まっくんファームの皆さま、インターネットからですが、おめでとうございます!!
県知事賞も受賞
今回の全国特別賞の受賞は、長野県代表としての結果でしたので、その前に県知事賞も受賞しています。
コンパクトな村が成せること
まっくんファームが取り組んでいる特徴的なこととして、原産地呼称管理制度に認定されている減農薬のコシヒカリ「風の村米だより」の栽培があります。
これを何で、コンパクトな村が成せること、というテーマで取り上げているかというと、南箕輪村で認定している米は「風の村米だより」のみとなっているからです。
これは意外と珍しいことと聞いており、大きな市や町では、このようなブランド米が複数存在しているケースがあることから、南箕輪村のように自治体として注力して取り組むことができないという課題があるらしいです。
南箕輪村は「風の村米だより」に注力して取り組んでいます。
冷めても美味しい「風の村米だより」はあじーなで買うことができますよ。
現状ネットでは購入できませんので、これは課題であると考えております。
表彰式
表彰式は、2020年3月7日(土)の15:30から、東京・NHKホールで開催されますよ。
もちろん特別賞も壇上で表彰されますので、地元メディアの皆さん、よろしくお願いします!
2020年2月19日 文責 藤城
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