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  • 世帯数の増加のピークはいつ?人口減でもまだまだ増加傾向

    世帯数の増加のピークはいつ?人口減でもまだまだ増加傾向

    日本は人口減少の時代に入っています。ところが、人口が減っているにもかかわらず、世帯数は増え続けています。

    全国の世帯数は2030年がピーク

    国立社会保障・人口問題研究所が2024年に公表した将来推計によると、日本の世帯数は2030年に約5,773万世帯となり、ピークを迎える見込みです。

    2020年の約5,570万世帯から、人口が減少する中でも約200万世帯増える計算です。その後は減少に転じ、2050年には約5,261万世帯になると推計されています。

    長野県についても、2030年頃がピークと見込まれています。

    人口減少が進む一方で、世帯数の減少は少し遅れてやってきます。

    なぜ人口が減っても世帯数は増えるのか

    最大の理由は、1世帯当たりの人数が減少していることです。

    現在は核家族化が進み、単身世帯や夫婦のみの世帯が増えています。

    例えば、人口1万人の地域で、1世帯当たりの人数が2.5人であれば4,000世帯ですが、人口が9,000人に減っても、1世帯当たり2人になれば4,500世帯になります。

    人口は1,000人減っているのに、世帯数は500世帯増えるわけです。

    全国の平均世帯人員も、2020年の2.21人から2050年には1.92人まで減少すると推計されています。

    南箕輪村はどうなっている?

    南箕輪村でも世帯数は増加を続けています。

    第3期南箕輪村人口ビジョンによると、世帯数の推移は次のとおりです。

    年世帯数
    2000年4,835世帯
    2005年5,026世帯
    2010年5,560世帯
    2015年5,839世帯
    2020年6,445世帯
    2024年7,069世帯

    2000年から2024年までの24年間で、約2,200世帯、46%も増加しています。

    特に2020年から2024年までの4年間では624世帯増加しており、年間平均で156世帯増えた計算になります。

    南箕輪村は、全国的に見ても比較的若い世代が多く、移住者も多い村です。人口の増加に加えて、世帯の小規模化も世帯数を押し上げていると考えられます。

    南箕輪村のピークは2040年代?

    では、南箕輪村の世帯数はいつまで増え続けるのでしょうか。

    実は、第3期人口ビジョンでは2050年までの人口推計を行っていますが、世帯数については将来推計を行っていません。

    そのため、正確なピークの時期は分かりません。

    ただし、全国や長野県よりも人口減少の始まりが遅いと見込まれる南箕輪村では、世帯数のピークも遅くなる可能性があります。

    人口の動向と世帯の小規模化を考えると、2040年代まで世帯数が増え続けることも考えられます。

    もちろん、これは正式な推計ではありません。今後の住宅建設や転入・転出、出生数、単身世帯の増加などによって大きく変わります。

    人口が減っても行政の仕事は減らない

    人口が減れば、行政サービスの需要も減ると思われるかもしれません。しかし、世帯数が増えれば、住宅や上下水道、ごみ収集などの需要は必ずしも減りません。

    例えば、人口が減っても住宅が増えれば、新たな道路や水道管などが必要になることがあります。一方で、既存の住宅やインフラも維持していかなければなりません。

    さらに、高齢者の単身世帯が増えれば、見守りや移動支援など、これまで以上にきめ細かな行政サービスが必要になります。

    人口減少によって税収が伸び悩む一方、行政サービスの対象となる世帯数は増え続ける。こうした状況は、将来の自治体財政にとって大きな課題になる可能性があります。

    人口だけでなく世帯数にも注目を

    これまで自治体の将来を考える際には、人口が何人になるのかという数字が重視されてきました。

    しかし、人口が同じ1万人でも、3,000世帯なのか5,000世帯なのかによって、必要な行政サービスや地域社会の姿は大きく異なります。

    南箕輪村では、今後も人口の動向だけでなく、世帯数や世帯構成の変化にも注目していく必要があると考えています。

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    飛び地に人が住み始めたらどうなるのか?

    南箕輪村には、ちょっと変わった特徴があります。

    村の面積は40.99平方キロメートルですが、そのうち約半分は、伊那市西箕輪のさらに西側にある「飛び地」です。

    経ヶ岳などを含む山岳・森林地帯で、現在ここに住んでいる人はいません。

    つまり、南箕輪村は「人が住んでいる村」と「人が住んでいない村」が、ほぼ半分ずつある自治体ともいえます。

    この飛び地に人が住み始めたら?

    例えば、山の中に10世帯、20人くらいの小さな集落ができたとします。

    「人口が20人増えるならいいじゃないか」と思いますが、行政側から見ると、なかなか大変です。

    まず道路です。住むとなれば一年中通れる道路が必要になり、舗装や補修、冬には除雪も必要になります。さらに水道、排水、ごみ収集、消防、救急、防災、通信など、「人が住む」というだけで整えなくてはならない事柄が少なくありません。

    仮に10世帯程度のために道路改良が必要となれば、条件によっては数千万円から億単位になる可能性があります。水道を何kmも延ばせばさらに高額になります。

    一方、井戸や合併処理浄化槽など各戸対応にして初期投資を抑えたとしても、道路維持・除雪、ごみ収集、消防・救急、防災などは残ります。

    そして子どもが生まれた場合は保育園や学校も課題となります。

    コストは?

    とりわけ大ざっぱな試算ですが、既存道路を最大限利用し、水道を延伸せず井戸や浄化槽を使う比較的安いケースでも、10世帯のための初期投資は数千万円規模、その後も行政サービスのために年間数百万円程度が必要になる可能性があります。

    もちろん、これは実際に積算した数字ではありません。

    南箕輪村の強みに反する?

    現在の南箕輪村の本体部分は約19平方キロメートルの比較的平坦な場所に人口が集中しています。村自身も、このコンパクトさが効率的なインフラ整備や健全財政につながっていると説明しています。

    飛び地に住宅が点々と建つことは、この南箕輪村の強みとは反対方向に進むことになります。

    いいこともある?

    例えば、林業をする人が住んだり、森林を管理する人が住んだりなど、登山や自然体験の拠点にすることは可能性として考えられます。

    いざという時には現代文明の力を借りながらも、日常は電気やガス、IT、さらには生成AIからも距離を置く。そんな明確なコンセプトを持った暮らしの場とすることも魅力的です。

    一方で、研究者などが一定期間滞在したり、太陽光や蓄電池、井戸などを活用したオフグリッド住宅を整備したりするなど、これまでとは違った暮らし方を試す場所としての可能性もあります。

    村の計画

    村の第6次総合計画では、飛び地にはまだ未整備の森林が多く残っており、新たな森林管理方法などを検討していくこととしています。

    つまり、「住宅地をもう一つつくる」のではなく、人が住むことによって山を管理するという考え方なら、約20平方キロメートルもの飛び地が新しい可能性を持つかもしれません。

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    在宅介護支援「ゆうゆうチケット」についてと介護慰労金の違い

    以前、南箕輪村が独自に行っている「介護慰労金」について紹介しました。

    要介護4・5の方を在宅で介護する方には月額14,000円、要介護3では月額8,000円、要介護2でも一定以上の認知症の場合には月額5,000円を支給する制度で、全国的に見ても比較的手厚い在宅介護支援だと考えています。

    実は南箕輪村には、これとは別に、在宅で介護している方を支える「ゆうゆうチケット」という制度もあります。

    年間12,000円分の「ゆうゆうチケット」

    ゆうゆうチケットは平成20年度に始まった村独自の家族介護者支援事業で、要介護者を介護している者の慰労と要介護者を介護する世帯の福祉の向上を目的としています。

    対象となるのは、村内に住所があり、要介護3・4・5の方を在宅で常時介護している方で、村税等を滞納していないことなどが条件です。

    チケットは1か月につき2枚交付され、1年間対象となれば年間12,000円分。入浴や食事、買い物、タクシーなどの運賃に利用することができます。

    村の第9期高齢者福祉計画・介護保険事業計画では、交付件数について令和8年度80件を目標としており、令和8年度予算は約100万円を計上しています。

    介護慰労金と対象が重なっている

    ここで気になるのが、以前紹介した「介護慰労金」との関係です。

    介護慰労金は要介護4・5で月額14,000円、要介護3で月額8,000円ですので、1年間在宅で介護した場合、要介護4・5では最大168,000円、要介護3では最大96,000円が支給されます。

    そして、要介護3・4・5の方を介護する場合には、基本的にゆうゆうチケットの対象にもなります。

    したがって要介護4・5では、介護慰労金168,000円+ゆうゆうチケット12,000円=年間最大180,000円相当、要介護3では96,000円+12,000円=年間最大108,000円相当の支援になります。

    もちろん、これは制度上問題のある「二重給付」ということではありません。それぞれ別の要綱に基づく村独自事業であり、併給を禁止する規定もありません。

    なぜ二つに分かれているのか

    制度の歴史を見ると少し事情が分かります。

    介護慰労金の前身は平成4年から存在しており、現在の「介護慰労金支給要綱」として整理されたのが平成31年度。一方、ゆうゆうチケットは平成20年度から始まっています。

    つまり、長い間に在宅介護を支援する制度をそれぞれ充実させてきた結果、現在は対象者がかなり重なる二つの制度が並んでいるということになります。

    介護慰労金は使い道を限定しない「現金」、ゆうゆうチケットは入浴や食事、買い物、移動などに使ってもらう「利用券」ですので、性格には違いがあります。特にチケットには、介護者に外へ出てもらったり、気分転換につなげたり、地域で消費してもらったりする効果も期待できます。

    一方で、利用者から見れば二つの申請や制度が存在することになりますし、行政側にもそれぞれ交付・管理する事務が発生します。

    二つを合わせて考える時期かもしれません

    在宅で家族を介護する負担は非常に大きく、支援そのものを縮小するべきだとは考えていません。

    ただ、令和8年度に約100万円を使ってゆうゆうチケットを交付するのであれば、現在の仕組みが最も効果的なのかは検証してもよいと思います。

    例えば、ゆうゆうチケット分を介護慰労金に上乗せして制度を一本化する方法もあります。

    チケット関係は他にはも福祉入浴券やタクシー券などがあり、事業者側からチケットの種類が多くて煩雑だという指摘はいただいています。

    長年積み重ねてきた二つの制度だからこそ、それぞれを個別に見るだけでなく、在宅介護者への支援全体として一度整理してみてもよい時期に来ているのではないかと思います。

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