今回は、パンフレットへ掲載した内容が少なかったこともあり、最近よく問われている「熟年者や雇用に対する具体的施策は!?」についてを記事にしていきたいと思います。
熟年者に対する具体的施策
熟年者に対する具体的施策として、既にパンフレットやWEBで「社会福祉士の配置強化」「開業医への支援と訪問医療体制の強化」「買い物弱者対策」を謳っています。
そこで、それ以外の熟年者に対する具体的な施策を述べていきます。
健康づくり、予防事業に重点
熟年者への施策で、私が重点とすべきと考えているのは健康づくり、予防事業です。
民間企業の目的が「利益を増やすこと」であるように、行政の目的の一つは「心と身体の健康につながる取組みをしている人を増やすこと」であると考えています。
健康につながる取組み、言わば予防事業ですが、人気のある事業をどんどん作り、人気の出ない事業はやめる、この分野は民間事業のように動かしていきたいと思います。
それ以前にどういった事業が伸びそうか、人気が出そうか、例えば、既にある団体に対して施設利用料を減額する代わりに、必ず予防事業も取り入れてもらう、健康診断を皆に受診してもらう、健康運動指導士(保健師、栄養士etc)を受け入れてもらう、それには健康運動指導士等の活動の幅を広げなくてはならないなど、色々できることはたくさん出てきます。
まずは、そういったことを日々考えることができる組織構造、風土をつくる必要があります。
なお、国の政策でも、保険者努力支援制度など、健康診断等の受診率により地方自治体に配分される予算が上下する、インセンティブに関わる取組みが始まっています。
生きがいづくり
私は「村」の魅力のひとつは、自分もむらづくりに関わることができるという、距離感の近さではないかと考えています。関わっていただく人を増やしていかないと、人材が限られる村は発展しません。
まずは、より距離感が縮まるように、もっともっと行政を分かりやすくし、むらづくりに参画いただけるように努めていかなくてはなりません。
何か一つ得意なこと、好きなことがあれば、人と人がつながることができる、最終的にはそれが生きがいとなり、むらづくりにもつながっていくようにできれば、最高だなぁと考えています。
家庭菜園でもいいですし、趣味でもいいですし、セラピーロードを愛しているでも、なんでもいいと思います。それぞれ、むらづくりの視点でみれば、例えば、地域環境整備、人と人のつながり、村のPRにつながっていく誇れることです。
雇用に対する具体策
次に雇用に対する具体的施策です。
既に「商工会との連携」「起業時の負担軽減施策」は謳っています。
私は公務員経験もあり、起業経験もある変わった経歴の持ち主ですが、基本的に民間の事業に対して、行政が余計な提案をすべきでないというスタンスです。
補助金前提で始まった事業が長期的に軌道に乗ることは、自分の経験上では、非常に限定的という印象を持っています。
ただし、いくつかの点は行政が積極的に取り組む必要があると考えています。
スタートアップへの支援
行政が積極的に取り組む必要がある事業として、スタートアップへの支援が挙げられます。
企業誘致、設備投資に対する固定資産税の減税、若者や熟年者の起業支援など、新しい事にチャレンジする事への支援は重要です。
ただ、企業誘致に関しては、南箕輪村は誘致できる土地が限られてしまっていることから、土地の確保から考えなくてはならない不利な環境であり、周辺自治体と連携して実施していく必要があります。
若者が地元に帰ってくる(若者回帰)ことへの支援
都市部に出た若者が地元に戻ってくることを支援する事業を若者回帰支援事業といいますが、若者が帰ってくるのは、34歳までが勝負です。
ある統計データを見てみると、34歳を越えると地元に戻ってくる率が急激に下がっています。
https://www.toyotafound.or.jp/community/2017/publications/data/toku1-2_03.pdf
Uターンの問題構造見える化 ―関の若者が戻って住み続けられるまちへ
私は若者が都市部に出て挑戦する姿勢を尊重する立場です。
ですので、彼らが戻ってきやすい、戻ってきたいと思う取組みをターゲットを絞って進めていくことが重要であると考えており、それは地元企業の人材確保にもつながり、企業の発展にも結びついていきます。
そのためには、人口が増えている南箕輪村が中心となり、今後も上伊那地域が選ばれる地域となる可能性が高いことや暮らしやすい地方であることを、若者に訴えていく取組みを積極的に行っていきたいと考えています。
若者目線からみると、伊那北高校と伊那弥生ケ丘高校の合併など、高校改革の動きを表面だけでみると、すごい過疎化が進行していると勘違いされてしまうでしょう。逆にVC長野トライデンツがパナソニックに勝ったことなどは、上伊那の活力を示せているのではないでしょうか。
その他、企業活動において人と人、企業と企業をつなぐことも、行政が行うべき支援であると考えています。
2021年3月26日 文責 藤城
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