今回の一般質問では、リサイクル業者の屋外ヤード、いわゆるスクラップヤードへの対応と、RSウイルスワクチンの定期接種化についてご質問をいただきました。
要点
スクラップヤードは資源循環に必要な役割を持つ一方で、騒音や振動、火災、汚水流出など、地域の生活環境に関わる課題もあります。
また、RSウイルスワクチンについては、妊婦を対象とした母子免疫ワクチンが定期接種となり、村としても対象者への周知と接種体制の整備を進めています。
屋外ヤードについては、資源循環の役割を認めつつも、騒音、振動、火災、汚水流出などによって地域の生活環境が損なわれることがないよう、県や関係機関と連携して対応していきます。
RSウイルスワクチンについては、新たな定期接種制度が始まったばかりですので、対象となる妊婦の方に必要な情報が確実に届き、安心して接種を検討できるよう丁寧に周知していきます。
全文
リサイクル業者の屋外ヤードについて
(1)リサイクル業者は何社あるか
「リサイクル業者」という言葉自体は、法令上、統一された定義があるものではなく、一般的な呼称として使われているものと認識しております。
法令上は、取り扱う品物や業務内容に応じて、廃棄物処理業者、廃棄物再生事業者、古物商、食品リサイクル法上の登録再生利用事業者などに区分されます。また、リサイクル業を開業・運営する場合には、取り扱う品物や事業内容に応じて、古物商許可、金属くず商許可、廃棄物処理業許可など、必要な許可を受けることになります。
今回のスクラップヤード規制との関係では、金属スクラップ等を保管、選別、加工する事業者が主な対象になるものと考えております。
村内の許可件数としては、古物商許可が99件、金属くず商許可が2件となっております。いずれも管轄は警察署、公安委員会となります。
また、一般廃棄物収集運搬業許可については村長の許可で5件、産業廃棄物収集運搬業許可については県知事の許可で20件となっております。
ただし、これらは許可件数であり、実際にいわゆるリサイクル業を主たる業として営んでいる事業者数と完全に一致するものではありません。したがいまして、「リサイクル業者が何社あるか」というご質問については、法令上の統一的な業種区分による社数としては把握が難しいため、関連する主な許可件数をもって答弁とさせていただきます。
以上です。
(2)屋外ヤードは何ヶ所あるか
屋外ヤード、スクラップヤードにつきましては、国の資料では、全国で4,625事業場が確認され、その一部において、騒音、悪臭、水質・土壌汚染、火災等の問題が計275件発生しているとされています。
本村におきましては、先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、「リサイクル業」と一口に言っても、取り扱う品目や事業内容により、古物商、金属くず商、一般廃棄物収集運搬業、産業廃棄物収集運搬業など、必要な許可や所管する機関が異なっております。
そのため、これらの許可事業者のうち、どの事業者が屋外で金属スクラップ等を保管、選別、加工しているかを、村として網羅的に把握しておりません。
今後、法制度の具体的な運用や県の許可・届出状況などを踏まえ、県や関係機関と情報共有を図りながら、村内の状況把握に努めてまいります。
以上です。
(3)近隣住民からの相談対応は
リサイクル業者の屋外ヤードでの相談や苦情の現状につきましては、営業中の騒音、振動が主な相談内容になります。
村の対応としては、相談者と業者の間に入り、その都度状況に合わせ、相談者をはじめ近隣住民の方が困っていること、改善策について直接現場に赴き業者と話し合いをしております。
ご要望にお応えできない部分もございますが、お互いが寄り添えるよう協議を重ねている状況です。
以上です。
(4)環境省の規制強化を受けて村の対応は
使用済みの金属・プラスチック物品を保管、又は再生する事業場、いわゆるスクラップヤードは、資源循環の一翼を担う重要な施設であります。
一方で、全国的には一部の事業場において、騒音、悪臭、水質汚濁、土壌汚染、火災など、生活環境保全上の支障が報告されております。
こうした状況を踏まえ、国においては、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案」により、屋外で金属やプラスチックのスクラップを保管するヤード等に対する規制を強化し、使用済みの金属・プラスチック物品の保管又は再生を行う事業について、許可制を導入する方針が示されています。
環境省の資料においても、スクラップヤードへの規制強化として、保管又は再生を行う事業への許可制、対象物品に応じた保管・再生基準、基準違反に対する改善命令・措置命令・罰則などが掲げられております。
具体的には、保管物の高さ、飛散・流出の防止、分別保管、火災の発生・延焼防止、掲示、地下浸透防止、汚水流出防止、騒音・振動防止などの基準が、今後、国や県において具体化されていくものと認識しております。
特に、村で相談を受けることのあるヤードの騒音や振動につきましても、許可基準の中で、より具体的な基準が示されることが見込まれており、今後の制度運用を注視してまいります。
この制度において、許可、改善命令、措置命令、事業停止命令、許可取消しなどの権限は、基本的に都道府県知事が担うものと想定されます。したがって、村が独自に許可や行政処分を行うものではありません。
村としての対応は、大きく三点であります。
第一に、国会での審議状況、施行時期、政省令、県の運用方針を注視し、制度内容を正確に把握してまいります。
第二に、村内において対象となり得る事業場の有無や実態について、県と連携しながら必要な情報把握に努めます。村民の皆様から騒音、振動、粉じん、火災のおそれ、汚水流出などの相談が寄せられた場合には、現地状況を確認し、必要に応じて県、警察、消防など関係機関へつなぐ対応を行ってまいります。
第三に、事業者に対しては、制度施行後に無許可営業や基準不適合とならないよう、県から示される手続きや基準について、必要に応じて周知を行ってまいります。
スクラップヤードは資源循環の観点から必要な役割を持つ一方で、地域の生活環境や安全を損なうことがあってはなりません。
法律が施行された際には、住民の皆様からの相談内容と新たな基準を照らし合わせながら、県などの関係機関とも連携し、住民の皆様が安心して暮らしていけるよう、適切に対応してまいります。
以上です。
RSウイルスワクチン定期接種化について
(1)村の取り組み状況は
RSウイルスワクチン定期接種化について、村の取り組み状況をお答えいたします。
RSウイルスは、小児や高齢者に呼吸器症状を引き起こすウイルスであり、生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼすべての乳幼児が少なくとも1度は感染するとされています。感染すると、2日から8日の潜伏期間ののち、発熱、鼻汁、咳などの症状が数日続きます。初めて感染した乳幼児の多くは軽症で軽快しますが、一部では咳の悪化、喘鳴、呼吸困難、細気管支炎、肺炎などの下気道症状(かきどうしょうじょう)が出現し、重症化することがあります。
こうした乳幼児の重症化予防を目的として、令和8年4月1日から、妊婦を対象としたRSウイルス母子免疫ワクチンが、予防接種法に基づく定期接種の対象となりました。対象は、接種日時点で妊娠28週0日から36週6日までの妊婦の方で、接種回数は妊娠ごとに1回とされています。厚生労働省も、妊娠28週0日から36週6日までの間に1回接種するものとして示しております。
村では、この定期接種化を受け、対象となる妊婦の方が全額公費負担で接種を受けられるよう、令和8年4月から運用を開始しております。村内では、みなみみのわ内科クリニックで接種が可能であり、上伊那地域でも20以上の医療機関で接種を受け付けております。
周知につきましては、制度開始に先立ち、対象となる方へ3月末に通知を発送いたしました。その後は、出産予定月の3か月前までに予診票等がお手元に届くよう、対象時期に合わせて個別通知を行っております。
また、妊娠届出時には、国が作成したRSウイルスワクチンに関するチラシをお配りし、接種対象時期が近づいた段階で、改めて村から通知する旨をお知らせしております。妊娠届出時には、母子健康手帳の交付をはじめ、多くの書類や説明事項があるため、保健師とも協議し、接種に関する案内が埋もれてしまわないよう、対象時期に合わせて通知する方法としております。
制度が始まったばかりであるため、現時点では接種実績を十分に把握できる段階にはありませんが、今後、接種状況を確認しながら、対象となる方に必要な情報が確実に届くよう、医療機関とも連携し、丁寧な周知に努めてまいります。
以上です。
(2)担当課の新制度等の研修状況は
担当課の新制度等の研修状況についてお答えいたします。
保健師につきましては、養成課程や国家試験において、感染症対策、母子保健、予防接種に関する基本的な知識を学んでおります。
一方で、今回のRSウイルスワクチンのように、新たに定期接種化される制度については、対象者、接種時期、接種費用の取扱い、予診票の作成、医療機関との委託契約、住民への通知方法など、実務上確認すべき事項が多くあります。これらは制度改正の内容に応じて国や県から示されるものであり、国家試験で学んだ知識だけで対応できるものではありません。
そのため、村では、国が定期接種化を決める前の令和7年6月5日に行われた研修を、村の予防接種担当者が受講いたしました。この研修では、日本大学医学部教授によるRSウイルス感染症対策の重要性についての講義や、独自に接種費用の助成を行っている県外自治体の先進事例が紹介されました。
また、新制度について理解を深めるため、国や県から発出される通知、ワクチン接種に関する資料、関係機関から提供される冊子等を確認するとともに、オンラインで行われる研修会等にも参加するよう努めております。
今後も、制度改正や新たなワクチンの導入に際しては、保健師が持つ専門的な基礎知識に加え、最新の国・県通知や医療機関との情報共有を踏まえ、適切な運用に努めてまいります。
以上です。
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