今回大きく変わるのが、地域内で製造・加工した商品を返礼品とする場合の「付加価値」の確認方法です。
例えば、原材料そのものは村外から仕入れていても、村内の工場で加工・製造し、商品として大きな価値を生み出しているものがあります。
こうした商品は「区域内で主要な加工を行い、相応の付加価値が生じている」と認められれば、地場産品として返礼品にすることができました。
基準が明確化
令和8年10月からは、この基準がより明確になります。
「自治体の調達費用-区域外で生じた費用」
÷「自治体の調達費用」
という考え方で、地域内で生じた価値が過半を占めることが要件に加わります。
例えば、自治体が返礼品を事業者から1万円で調達しているとします。その商品について、村外から仕入れた原材料や村外で行われた加工など、「区域外で生じた費用」が4,000円だった場合、
(10,000円-4,000円)÷10,000円=60%
つまり、この商品は1万円の調達価格のうち6,000円、60%の価値が地域内で生み出されていると計算され、過半を超えることになります。
逆に、区域外で生じた費用が6,000円なら、
(10,000円-6,000円)÷10,000円=40%
となり、地域内で生じた価値は過半を下回ります。
さらに自治体は、その返礼品について、区域内で生じた価値の割合や自治体の調達費用、一般販売価格などをウェブサイトで公表します。
なぜ総務省は厳しくするのか
本当にその地域で価値が生み出された商品なのかを数字で確認できるようにし、制度の公平性や透明性を高め、全国共通の基準で判断する方針であると考えられます。
現場には別の問題が
公表されるのは、原材料一つ一つの仕入価格や利益率、仕入先などの詳細ではありません。そこは誤解のないようにしておく必要があります。
しかし、「区域外で生じた費用」を算出するためには、事業者側では原材料費や包材費などを把握し、それを基に付加価値を証明しなければなりません。
さらに自治体からの調達費用や一般販売価格、区域内で生じた価値の割合が公表されれば、商品によっては原価構造などがある程度推測されてしまう場合もあります。
これは企業にとって非常にデリケートな情報で、大きな問題です。
制度の公平性を守るのは国の責任
制度改正によって真面目に地域で事業を続けてきた企業や自治体が過度な負担を負わないよう、現場の声を聞きながら運用を改善していくことは、国の責任です。
ふるさと納税は地域の産業を知ってもらい、地域の企業を応援し、地域経済を支える仕組みでもあります。
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